明治維新を日本人は好きです。維新という響きや、その後の日清日露の戦争勝利が影響しているように感じます。しかし、本当に明治維新で反省はないのでしょうか?いまに続く私たちの生活に、明治へと変わりゆく世界でマチガイはなかったのでしょうか?
明治からいきなり近代化が始まったのではなくて、江戸より聡明な人々が活躍していたことを教えてくれます。開国は明治より15年も前のことなのです。私たちが忘れがちである原点と経緯をこの本は丹念に綴っています。
丁寧がゆえに冗長と感じるかもしれませんが、詳しく知りたい人にとっては丁寧で参考になること間違いありません。私たちの祖先がどういう経緯で、今に至る道のりを作ってきたのかを知ることで、今に活かすことができます。
外国語をそのまま取り入れるのではなく、日本語に翻訳したからこそ、私たちは日本語のまま世界標準の勉強を今も出来るのです。自分たち流に苦労して、血肉にしたからこそ、底力がついたのです。
グローバルスタンダードだからとか、外国がそう言っているからと安易に、受け入れるか受け入れないかの二者択一ではなく、日本の風土にあった仕組み構築に頭を悩ますことが、子孫へのためになることでしょう。楽をするのは後の世代に苦労を先送りして問題がはるかに大きくなってしまいます。
何度も読みたい本として、推薦いたします。
0 件のコメント:
コメントを投稿