2013年4月12日金曜日

東京造形大学 | 2013年度入学式 諏訪学長による式辞

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私は、自分が「経験」という牢屋に閉じ込められていたことを理解しました。「経験という牢屋」とは何でしょう? 私が仕事の現場の経験によって身につけた能力は、仕事の作法のようなものでしかありません。その作法が有効に機能しているシステムにおいては、能力を発揮しますが、誰も経験したことがない事態に出会った時には、それは何の役にも立たないものです。しかし、クリエイションというのは、まだ誰も経験したことのない跳躍を必要とします。それはある種「賭け」のようなものです。失敗するかもしれない実験です。それは「探究」といってもよいでしょう。その探究が、一体何の役に立つのか分からなくても、大学においてはまだだれも知らない価値を探究する自由が与えられています。そのような飛躍は、経験では得られないのです。それは「知」インテリジェンスによって可能となることが、今は分かります。

賭けるには勇気がいる。怖ければ怖いほど価値がある。それがただの自己満足なのか、その責任を背負いながら向かうしかない。

この里山の自然に囲まれた、小さなキャンパスから、私たちは世界へと思いを巡らし、想像を広げましょう。それが,たとえドン・キホーテのようであっても、私は私たちの小さな創造行為が、必ず世界とつながっていると確信したいと思います。 入学おめでとうございます。共によりよい社会をつくり出す探究を始めましょう。

素晴らしいお言葉です。想像力こそが世界を変える。

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